二月     v5-42

 新しい年を迎えたと思ったらもう2月、その2月ももう終わ
ろうとしている。「2月は逃げる…」とは良く言ったものである。
今年の2月は孫たちの受験もなく静かな日々が続いた。当然、
今までのように心が揺れ騒ぎ、喜びの歓声を上げる日もなかった。
何年かぶりに味わう平穏な日常が続いた。時々このような日々に
戸惑いを感じたが、何もない日常とは案外こんなものだったらしい。



ところが最近、プーチンがとんでもない戦争を引き起こした。
まさか今世紀で戦争が起こるとは、とても信じがたいことである。
テレビ画面でウクライナの若い女性が顔をゆがめてこんなことを
言っていた。「まさか本当の戦争が起こるなんて…」と。

遠い昔を除き、大多数の人々は戦争はフィクションの世界の出来事
だと思っていた。突然、目の前に突き付けられた銃撃戦にどんなに
多くの人々が驚愕し、傷つきそして怒りを感じたことだろう。
さらに当事者だけではない。今、世界中の多くの人々があらゆる
場所で怒りを持って「戦争反対!」を叫んでいる。プーチンの国、
ロシアでさえ多くの国民が戦争反対の声をあげている。



それなのにプーチンは、戦略的に都合のいい言葉を並べたて自己
を正当化している。テレビで見るプーチンの表情が日増しに極悪
になってきた。私は彼の顔つきが、この頃ヒットラーに似てきた
と思うようになった。
さらに恐ろしいことに常識を失った彼の手に核のボタンが握ら
れていることである。専制君主の暴走を止められる人がこの世界
にはいないのだろうか。例えばロシア正教の教主とか…宗教が
どれほどの力を持っているか私は知らないが。
沢山の犠牲者が出ないうちに早く戦争を終結して欲しいものだ。

久しぶりに静かな2月を過ごしていたのに、とんでもない2月に
なってしまった。明日はもう3月である。明るい春の日差しが
ウクライナの人々に一刻も早く注いで欲しいと願うばかりだ。

              2022年2月

            (photo by y.y:小平中央公園にて)


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