ウオーキングコース v5-19
ウオーキングコースと言えば玉川上水緑道である。
何よりも家の近くにあり、体調によって歩く距離を加減できる
のもいい。しかも足元は土である。見上げればケヤキやクヌギ
などの大木が心地よい日差しを作り、春先にはウグイスの鳴き声
までウオーキングに付き合ってくれる。
そのせいか1万歩歩いても疲れを感じることはあまりない。
そのコースが4月7日、「緊急事態宣言」が出されてから一変
してしまった。いつ行っても歩く人、走る人達でいっぱいである。
厳しい外出規制で行き場を失った人々が大挙して押し掛けてきた
ようだ。急遽、他にウオーキングコースを見つける必要が生じて
きた。そこで止む無くバス道を選んでみた。
まず国分寺駅までのコースである。過去の経験からこのコースは
往復1万歩には満たないことはわかっていた。この不足分を補う
ためには駅の商店街をウロつく必要がある。しかし、これが難題
であった。駅前には高級食料品店や好きなパン屋がある。
無駄使いを戒める気持ちと戦いながらの歩行はストレスが溜まって
仕方がない。
いつもバスで行く小平駅はどうだろうか。最近、試してみた。
車道脇の歩道は実に幅広で人も少なく歩きやすい。
民家や書店、医院やパン屋などが目新しく、全く新しい街並みを
散策しているようだ。そのせいかあっという間に小平駅に着いた。
疲れたらここからバスに乗るつもりだったが、その必要はなかった。
駅前の西友の店先にチラッと視線を向け、そのまま我が家に向けて
ユータウンした。家に帰り着き歩数をチェックしてみると1万歩弱、
9,800歩であった。まずはコースとしては合格である。
しかし、ここにもひとつ難点があった。それは舗装された道だと
言うことである。帰宅後、足の脛に痛みを感じたのはそのせいだと
勝手に解釈した。
脚に優しいコース探しはなかなか大変である。
とはいえ街中歩きも捨てがたい。足の向くまま歩き回れる自信は
ないが、地図を頼りに歩いてみる楽しみが増えた。
これは「コロナ自粛」のおかげと言えそうだ。
2020年4月
(photo by y.y:玉川上水緑道にて)
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